JNCC2023 第8戦 千葉八犬伝大会レースレポート

大会名:JNCC2023 第8戦 八犬伝(千葉) 10月8日開催
成績:COMP-AA2 6位  総合:23位
公式LIVEリザルト
公式リザルト
BIKE:2024 KTM250XC-F
サスペンション:WP PROサスペンション(Jon it.モディファイ)
タイヤ
F :IRC GX20 90/90-21 チューブ(0.5kgf)
R :IRC M5B  120/80-18 ムース穴あけ等加工(0.25kgf相当)
セットアップ&メンテナンス:Jon it.

WP PROサスペンションをインストールした2024KTM XC-Fを実戦投入
2ヶ月前の第5戦でテスト的に走らせたこのマシン。
これまでの車両(SX-F Jon itモディファイ)からフレーム、エンジン、サスペンション等ほとんどが刷新され、セットアップ時間も足りないことから苦しいレースを強いられ、メインスポンサーのベイシストオート様、モディファイ&メンテナンスサポートのJon it.様との協議により、今季は旧マシンに戻してのレース参戦とし、新型車両は来季に向けてゆっくり仕上げよう。となった。
サスペンションセッティングとポジションが肝というのは共通認識であり、本来はノーマルサスペンションでセッティングを出すという方向性だったのだが、評価の高いWP PROサスペンションをインストールすることでライダーが感じる「車体の硬さ」が軽減すると予測。
さらにJon it.で内嶋のライディングや好みに合わせバルビングを行い、9月中旬関西の朽木で行われたベイシストオート主催の夏フェスでこのXC-Fに乗ることができた。
朽木は砂利だらけのアップダウン、硬いギャップの連なる大坂と言われるヒルクライムがあり、硬さを感じていた車両の改善ができているのかのチェックには最適な環境であった。
そして驚くほどに滑らかにギャップや浮き砂利のコースを走ってくれるこの車両は、走り出して数分で自身がこれまで乗ってきたどの車両よりも走りやすく速いと感じた。
そしてこの時点で新型車両を実戦再投入プランに変更が決まった。
このためにパーツやサスペンションを用意しモディファイを重ねていただいたベイシストオート様、Jon it.原田さんには感謝しかありません。

サンド&ヒルクライムで構成される八犬伝
3年目となる千葉石産の採石場で開催される八犬伝大会。
名物の砂山を登るヒルクライムは下見の時点で多くのライダーが「登れるの?」と思ったようだ。
しかし内嶋はヒルクライムは得意なので心配は一切なし。
ベイシストオートメンバーとの下見ツアーではヒルクライムのライン選びや走り方含めアドバイスを実施した。
3年目ということでコース内容も良く、楽しいレースが予想できた。
そしてサンドヒルクライムのベストタイヤiRC M5BEVO 120サイズをリヤにチョイスした。

ロングヒルクライムから始まるレース
多くの観客が集まる中COMPクラスがスタート。
エンジン始動をミスし、20位ほどで出遅れてレースが始まった。
スタート後4コーナーほど抜けると名物の「八犬ヒル」が待ち構え、多くのライダーがスタートで前に出れない場合はエスケープするという会話をしていた。自身も同様に5位以内でこのヒルクライムに入れない場合、前のライダーの巻き上げる砂や、前で減速された際に自身が登れなくなるリスクを考えていた。
しかしこのヒルクライムは幅が広く、登り口が右側だけ走りやすく作られており、多くのライダーがこの右を選択し、周回する中でこの右ラインは登れないライダーにより使えないタイミングかあると予測し、左ラインを登るイメージも持っていた。
そして20位で迎えた最初の八犬ヒルは左ラインはガラ空き状態だったので、いけると確信し一気に加速してクリア。
3位にランクアップすることができた。
そこから悪くないペースで走行したが、1周目3位、2周目6位、4周目に8位となり、ヒルクライム以外のハイスピードセクションでの上位勢との速度差は明確であった。
それでも新型車両、新しいサスペンションは非常に走りやすく、本当に楽しく走らせることができていた。
しかし、今回予想よりもアクセルを開けエンジンを回す時間が長く、設定していた給油タイミングに僅かに届かず途中ガス欠となってしまった。
これは完全に自身のミスであり、今後しっかり改善が必要。

ピットまで戻りしっかり給油し、再スタートし39位まで落とした総合順位を23位まで戻したところでフィニッシュとなった。
消化不良と言える内容ではあるが、車両への信頼も上がり、得るものも多かった。

アベレージスピードを上げる必要性
以前にレポートでも書いているが、上位に安定的に入るには「スピード」を身につける必要がある。
今回も自身の中では悪くない感触だが、攻めきれていない感は否めない。
車両とサスペンションは優秀であり、もっと信頼し速度を上げて走れるであろうパートがいくつもあり、そのためには今後もギャップで荒れた状態のコースで速度域とその挙動を深く把握し安全に速くなる意識を持って乗る必要があると感じた。
合わせて細かなセッティングも詰めることで相乗効果が生まれるはずだ。

ヒルクライムに助けられた八犬伝
前記したスピード不足に対しヒルクライムは得意パートであり、これがなければ前半から下位に沈み、地味な追い上げレースとなっただろう。
ヒルクライムは地形を見てラインを探す。
クロスカントリーは複数名が同時に登ったり、途中で止まっているライダーがいても待つことが無いため、多くのライダーが走るベストライン以外の選択肢を持つことが重要。
合わせて絶対に入ってはいけないラインも把握することで、状況によりライン選択したり、エスケープを選ぶための自身の中のルール作りができる。
今回は全周回2箇所のヒルクライムを一度のミスもなく完璧にクリアすることができたのは、選択肢を持っていたからと言える。
これは前回大会の丸太セクション「カオス」でも同様であった。

いよいよ最終戦
次回は11月5日長野県高井富士で行われる最終戦AAGPとなる。
第4戦で途中上位走行することができた得意コースであり、iRCが誇るFIMタイヤGX20が圧倒的優位を与えてくれる土質のコース。
得意なウッズ区間が延長されるというニュースもあり、今とにかく乗っていて楽しいと思える車両(2024 KTM 250XC-F)でレースができるということで、本当に楽しみな最終戦。
いかなる順位や状況でも自身のペースで走ることを心かけているが、最終戦も変わらず気負いすぎずベストな走りで上位を目指したい。

ヘルカメ動画解説付き


スタート&ヒルクライムセクション動画






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