JNCC2023 第9戦 長野 高井富士大会レースレポート

大会名:JNCC2023 第9戦 高井富士(長野) 11月5日開催
成績:COMP-AA2 2位  総合:7位
公式LIVEリザルト
公式リザルト
BIKE:2024 KTM250XC-F
サスペンション:WP PROサスペンション(Jon it.モディファイ)
タイヤ
F :IRC GX20 90/90-21 チューブ(0.5kgf)
R :IRC GX20  120/90-18 ムース穴あけ等加工(0.3kgf相当)
セットアップ&メンテナンス:Jon it.

苦手箇所の練習をして迎えた最終戦
丸太やヒルクライムが得意な反面で、AAトップグループに対しハイスピード区間、フラットコーナー、逆バンクコーナーが苦手であることから、これらの要素を含んだコーナーのみで構成される特設練習コースで反復練習を重ねた。
進入時の倒し込み、エンジンブレーキやリヤブレーキを使ったリヤタイヤをアウトに流すこと。そこからアクセルで後輪を思い通りに流して進行方向に無駄なくマシンを進めること。
言葉では簡単だが、同じコーナーは二つとなく、同じコーナーでも走行を繰り返すことで条件が変わり、走り方も変わる。
まだまだ手探りではあるが進歩はみられ、これまでよりもゲレンデの180度ターンなどで効果を少しだけ実感することができた。

ウッズが延長され内容の濃いコースレイアウトへ
今季2度目となる高井富士大会は、ウッズ区間が延長された他、急坂のBB転がしなど充実のコース内容は最終戦に相応しいものだった。
ベイラーウッズには多くの丸太も設置され、レーススタートをわくわくするような気持ちで迎えることができた。

定番となりつつあるiRC GX20を採用
JNCCは昨年よりスキー場ラウンドでは後輪タイヤにFIM規制がされる。
iRCではこれに対応したGX20を昨年より販売を開始し、今回はGX20の120サイズをチョイスした。
練習のほとんどをこのタイヤで行っていることもあり、使い慣れた軽量タイヤは心強い相棒のような存在。

KTM250XC-FとWP PROサスの路面追従
前回大会(八犬伝)で投入したこの組み合わせで今回もレースに臨む。
この仕様にして最初に感じたのは特にゲレンデでのハイスピード区間にできたギャップに対する安心感。
リヤショックの追従性、吸収性が高いことで、ギャップに跳ねられることやギャップで後輪が横方向に逃げるような症状が大幅に軽減し、このおかげで本当に楽に楽しく走れるマシンとなっている。
この性能をようやく活かせる「スキー場ゲレンデ」のコースと言うことも今回の楽しみの一つ。

恒例のコース下見
金曜日にはiRCブースの設営で会場入りし、まずはe-MTBでコースを見る。
やはり楽しそうだ。
土曜日には今季のメインスポンサーである「ベイシストオート」のライダーにアドバイスを交えての下見ツアーというのが今季の恒例となっている。
約3時間半じっくりと1周を歩いて危険箇所や狙うべきラインなどをチェックした。

そしてこの夜はGNCCからやってきたベイラーやスタッフ、ベイシストオートのライダーとの夕食会に参加し、リラックスした状態で就寝。

ベスコンで迎えたレース
少々埃は立つものの、最高のコンディションでCOMPクラスのレースがスタート。
今回は暖機運転でしっかりエンジンを温めて一発始動でもう少しでホールショット(第一コーナーを1位で通過)という出だし。
しかし混戦の中で良いラインに入れず9位まで後退し2周目までを走行。
3周目まで腕や上半身の疲労を強く感じペースが上がらなかったが、4周目に一気に楽になりライン選択や乗り方も徐々に良くなりペースが上がる。
難所となったロックセクション「BBロック」ではバックマーカーにラインを塞がれ転倒、バイクを降りて押す場面もあったが、それほど大きなロスは無く良い時間帯がしばらく続き、順位も7位まで回復。
前期のWP PROサスの特にリヤショックの安定感は素晴らしく、思い返せばもっとギャップに速い速度で突っ込めたのでは?と思える。
しかしスタート2時間経過を迎える頃、上半身に強い疲労が出始め特にフロントのコントロールが定まらずペースダウン。
この影響でウッズ内でつまらない転倒もありレース中盤12分台のラップタイムに対し後半は13分台とリザルトにもはっきりと刻まれている。
トップと同一周回を目指したが、BB転がしでベイラーに抜かれ、L1(ラスト1周)を見ることなくフィニッシュを迎えた。

ランキング争いで僅差の成田選手まで6秒というところで仕留めきれず・・・

今レースを終えて
優勝のベイラーはGNCCで優勝するほどなので別次元ではあるが、
日本人では今回2位の矢野選手、小林まちゃ選手、今季チャンピオン獲得の渡辺学選手、昨年チャンピオンの馬場ダイキ選手、怪我で休養中の熱田選手など国内クロスカントリーの本当のトップを走るライダーに対し、やはり圧倒的にスピードが足りない。
コーナー進入から脱出→その先のスピードと特にゲレンデのようなハイスピードとコーナーが組み合わされる区間ではまだまだ圧倒的な差があることを痛感。
今回はウッズに関しても狭さを感じてしまい思うようにスピードが上がらなかった。
もっと速い速度域でのバイクの挙動を当たり前のように感じコントロールする必要がある。
来季に向けてフィジカル、セッティングも含めどのような取り組みを行うのか考え実践していきたい。
悔しさと課題を与えられた最終戦だった。

今シーズンを終えて
2019,2021以来今年2023シーズンが3回目のJNCCフル参戦となった。
過去を振り返れば「速くなってる」ことは確かだが、今季はオーバーヒート、ガス欠、セッティング不足で実力発揮できないレースもあった。
反面で総合2位獲得という大きな収穫もあったシーズン。
ジェットコースターのようなリザルトではあったが、多くのスポンサー、サポートに恵まれレースができたことに本当に感謝している。
また、今年はKTMやハスクバーナの海外ローンチでのインプレライダーとしての活動や、ベイシストオート様よりKTMの車両貸与を受けるなど、自身のオートバイキャリアの中で間違いなく一番飛躍したシーズン。
国内クロスカントリーでプロライダーというのはほとんど存在しないが、こんなにも楽しいスポーツでありJNCCでは600人超えの大会もあるのだから、プロモーション主体のライダーがいても良いのではないか?というのが内嶋の考え。
速くなること、レースで結果を出すことや、レッスン講師、インプレライダー、テストライダーとして活動することを今後も活かしレースを続けたい。

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