JNCC2024 第2戦 広島大会レースレポート

大会名:JNCC2024 第2戦 ビッグディア広島大会 3月24日開催
成績:COMP-AA1 8位  総合:12位
公式LIVEリザルト
公式リザルト
BIKE:2024 KTM250XC(2ストローク) basistauto貸与
サスペンション:WP PROサスペンション(Jon it.モディファイ)
タイヤ
F :IRC GX20 90/90-21 チューブ(0.45kgf)
R :IRC VX40  110/100-18 ムース(X-GRIP)
セットアップ&メンテナンス:Jon it.
ウェアーLEATT(ゴーグル、ブーツ、グローブ、プロテクター)
グリップ&ハンドガード:CIRCUIT

開幕からあっという間に迎えた第2戦
開幕戦では思うような走りができず、この第2戦に向けて乗り込みを強化したいという思いを抱いていたが、実際は首周りの痛みを抱えるなど体調が整のわず、一度の練習を短時間で済ませることが多く続いた。
とはいえ練習では速く走ることに集中し、スピードに関してそれなりの手応えは感じていた。

新レイアウトで楽しいコースに
広島は例年埃がひどく路面も硬く走りにくいという印象だったが、今回はJNCCのコースレイアウターが面白いコースを設定し、走りごたえあるコースで参加者を楽しませるという意気込みを大会前情報からも感じ、また会場入りしコース下見を行ってもそれは変わらなかった。
実際のレースは雨により渋滞が発生するような場所をカットするというレイアウターにとっては苦渋の決断をされたが、それは英断であったと僕は感じている。
コース内容としてはこれまでの広島と比較すると
・細かなコーナーを減らしスピード感あるダイナミックなフラットエリア
・ライン選択の多いウッズセクション
・ハードエンデューロ要素を含む難所の設定
といった内容で、できればベストコンディションでフルコースを走りたかったというのが僕も含め多くの参加者の気持ちだろう。
もちろん今回もbasistautoのメンバーとの前日下見も行い、この難コースを翌日の想定される状況を想像しながら共に歩き行った。

1時間50分でトップゴールに短縮されたCOMPクラスがスタート
今回はあえてスタートを最後尾から出ると決めていた。
過去の好成績を残したレースを振り返ると、ほとんどが1周目を後方のポジションでゆっくりとレースを始め、徐々にペースアップとポジションアップをしている。
また、スタートで出れたレースはオーバーペースになることが多く、2周目のペースダウンが激しいことも事実。
これは自身の持つスピードの限界で最初から走ってしまい、最初から体力を消耗していると言え、今回時間短縮された(本来は2時間10分経過後にトップにラスト1周)とは言えサバイバルレースになると予想し、このような作戦をとった。
いざスタートし、予定通り後方から冷静にのんびりとレースを伺う。
それでも下見をじっくり行った効果もあり、このペースでもすぐに10位ほどのポジションまで上がる。
しかしウッズ内で他者とライン交錯した際に木に引っかかり数台にパスされ、さらにボーナスヒルクライムセクション「ラスベガス」を失敗し、大きくロスをして後方スタートのAクラスにも追い抜かれてしまった。


追い上げモードに入るもミスを連発
総合27位で始まったオープニングラップだが、コンディション的に追い上げは難しいことではなく、逆に楽しめそうだという思いで比較的順調に周回を重ねたが、今振り返るともう少し速いペースで走るべきであったと感じる。
難所に対し警戒心が働き他の部分を疲労を溜めないようペース配分したつもりだったが、これが集中力が低く気持ちの入らない「ダラダラとした走り」になってしまい、逆に疲れを貯めるようなライディングになっていたように感じる。
マディの時こそ「こう走る!」といった迷わず攻める姿勢の方が疲れず速く走れることはMTB時代から分かっていたことなのだが、どうも最近はこのモードに入らず迷走モードでつまらないミスを犯してしまう負の連鎖に陥っているようだ。
疲れが出始めた5周目の南の沢を登った先の今回の最難所のウッズで何度もミスをし、一気に体力を消耗しこのミスだけで総合11位から16位へと転落。
このタイミングでピットインし順位を把握し、「ここからあげてく」とピットスタッフに宣言し再スタート。
しかしながらやはり毎周回「最難所」をスマートに抜けることはできず、そのために他の部分のペースが上がらない状況は変わらなかった。
また、このタイミングで昨シーズンから出ている症状で、マシンを行きたい方に進ませることができず、ちょっとした上りでも姿勢が整わずアクセルが開けられずに失敗する。
また、下りでもラインが強制されるレールの場面で全く思うように走れなくなり、信じられないような恥ずかしい転倒をしてしまう。
この魔の時間帯にたくさんのミスや転倒を繰り返しながらも、同じAAの数名のライダーと順位争いがあったため、できる限りの走りをする思いでなんとか総合12位で完走できた。
振るわないレースではあったが、この後半戦の抜きつ抜かれつ自体はとてもスリリングでレースらしい楽しい時間だった。


車両、ギアは完璧!
今回もKTM250XCにプロサスを組み込んだJon it.モディファイ車で参戦。
開幕からの変更点は、少々硬いフレームに少し柔軟性を持たせるためにエンジンマウントを加工し、フロントサスペンションのセッティングを見直した。
スロットルの開け口からコントローラブルなTBIと上記のマッチングも良く、ウッズでの低速域でのコントロールからハイスピード区間まで車両に助けられた印象。

予想通りのベストバランスなタイヤセット
今回は事前に使用するタイヤやセッティングを公開した通りにレースに臨んだ。
F :IRC GX20 90/90-21 チューブ(0.45kgf)
R :IRC VX40  110/100-18 ムース(X-GRIP)
特に後輪はムースとタイヤの組み合わせによる「潰れ」を大切にし、これが路面を掴むようなグリップ感につながるという考えを持っており、スタートして間もなく好感触を得て、それはゴールまで変わらなかった。

アンチフォグに優れたLEATTゴーグルが実力を発揮
今季より使用するLEATTのロールオフゴーグルを使用した。
沢山の泥を被りロールオフの巻き取り限界を迎えピットまで半周以上を残した場面では、ロールオフフィルムを手で引っ張り出し視界から排除し、通常レンズで走行できるよう対応したが、この通常レンズの外側はSNSでも時折伝えているように「水弾き」性能が高く、水滴がついても見やすい特性を持つため、前方ライダーの跳ね上げる土を被らないよう注意しながら視界を確保したままピットでゴーグル交換ができた。
また、5周目の最難所でのスタックは周回タイムから「3分以上」と読み取れ、実際この間に何度も転倒やストップ、バイクを押す場面もあり、当然ながら息は上がり、体温も高くなっている状況でもゴーグルの内側は曇らずにこの3分を耐え抜いて周回へと戻ることができた。
今回はスタートからゴールまで、ピットで交換する以外は一度もゴーグルを外すことなく走行できたことは、コンタクトレンズライダーとしては本当にありがたいこと。

細かな調整が快適な走りに影響
今季からボディプロテクターをLEATT REAFLEX チェストプロテクターを使用するが、これの背中部分の衝撃吸収材を抜き取り、できたスペースにUSWEのハイドレーションを入れることで通常よりも装着品を減らしている。
レースに向けた着替えも楽で、しかもレース中も実に快適だ。

振り返り
開幕、そして今回の第2戦と思うような走りができていない。
振り返れば毎年シーズン初めはこんな感じではあるのだが、それにしても納得できる内容ではない。
前記の通り車両含めタイヤや装備は問題なく、明らかにライダーに問題ありと言える。
・練習乗車時間の不足
というのは事実と感じるところがある。
その要因は抜けない上半身の痛みと疲労であったり、プロライダー以外にMTBイベントのプロデュースや運営と2本柱の業務を行う中でのマネジメントが上手くできていないことも要因だろう。
焦っても仕方ないし、できることは限られる。
その中で今できる最善策は何かをしっかり見極め、少しずつ上向きに変えていこう。
それでもレースは楽しいと思えるのだから、今このようなレース活動ができていることは実に幸せなことであり、それは多くのスポンサー様、サポート、家族の理解もあってのことであり、本当に感謝しかない。


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