JNCC2023 第1戦 大阪サザンハリケーン大会レースレポート

大会名:JNCC2023 第1戦  大阪プラザ阪下 サザンハリケーン 3月5日開催
成績:COMP-AA2 5位  総合:12位
公式LIVEリザルト
BIKE:KTM250SXF Jon it.モディファイ
タイヤ
F :IRC VX30 90/90-21 Wチューブ(0.33kgf)
R :IRC VX40 110/100-18 Wチューブ(0.4kgf)
リム:DID 軽
ウェアー:ROYAL
ハンドル:ISA テーパーハンドル
セットアップ&メンテナンス:Jon it.
フロントサスペンションTechnix ナイトホークプレーティング

怪我からの復帰や新たな機材の投入、ライディング時の体の使い方の意識改革など、様々な取り組みや変化を経て迎えた開幕戦。しかしながら、今大会は歯の痛みと言うトラブルによりライディング精度を欠いてしまった状況で走ることを強いられたレースとなった。

その状況の中でも冒頭に挙げたような取り組みがAA2クラス5位、総合12位と言うリザルトに留めてくれた要因をそれぞれ切り分けてレポートしていきたいと思う。毎年開幕戦として開催されるプラザ阪下は、モトクロスコースをベースとしており、モトクロスライダー有利と言われ続けているラウンドである。今回も例にもれず、難所と言えるような箇所はなく、ハイスピードレースとなる事は容易に想像ができた。唯一丸太セクションだけがモトクロスをベースとしているライダーよりも、エンデューロを主体とするライダーに有利に働くであろうセクションであった。

2列目スタートとなり、1コーナーで前方のライダーのストップにより最後尾近いポジションからのレースが始まった。思っていた以上に路面の硬さが際立ち攻めることが非常に難しく感じた。さらには歯の痛みと、痛み止めを飲んでしまった影響で特に中低速のコーナーが続くような場面では思ったようにマシンを進行方向に向かわせることができず、なかなかアクセルが開けられないような状態が続いた。

そんな苦しい状況の中で、少しでもペースが遅くならないように、できる限りギャップの少ないラインをきれいにトレースすることと、路面凸凹にボディアクションとアクセルでリズムをつけて走るよう意識した。こういった走り方と後に述べる諸々の要因により、これまでのレースでは経験したことがないほど体の疲れを感じずにゴールを迎えることとなった。不完全燃焼というのが率直な気持ちであり、悔しさの残るレースではあったが、色々と考察できたことも事実だ。

レース前メンテナンスの重要性

レース車両(練習車も同様)のモディファイ、セットアップ、メンテナンスからデカールまで全てJon it.に任せており、このレースに向けても車両の状態をしっかり把握してもらった上で、レース直前に必要箇所のパーツ交換とメンテナンスをし、新しいデカールを装着することで、車両のポテンシャルを最大限発揮できる状態にするだけでなく、レースに臨むライダーの気持ちをあげてくれた。

レースのスタートラインに向かうまでの少しの時間走らせただけでも、シャキッとした状態にいよいよレースに臨むと言う高揚感を与えてもらえる。

テクニクス ナイトホーク プレーティングの効果

レース直前での投入によりテスト走行は2回ほどしかできなかったが、実戦投入しその効果にとても助けられた。
フロントサスペンションのアウターチューブの内側と外側の両面に施されたコーティングであり、単に摺動性能を上げると言うことではなく、ブレーキング時やギャップの中でストロークするなど、フロントサスペンションにとって高いストレスがかかる状況での摺動性能を意識したものである。

またこのコーティングによりわずかに摺動部分がタイトになる事で、剛性向上によりさらにこの摺動性能に良い影響が出ているようだ。

今回のコースを走ったほとんどのライダーが路面の硬さとギャップによる腕上がりや体の疲労を語ったが、内嶋はそもそものペースを抑えていた事以上に、フロントサスペンションのセッティング(jon it.)、タイヤチョイス(iRC)と空気圧の調整、ナイトホークプレーティング(Technix)のコーティング効果により、フロント周りには非常に安心感があり、2周目までは若干の腕上がり症状はあったものの、それ以降は腕や肩周りに起きる特有の疲労感を感じないままレースを終えることができた。

ナイトホーク プレーティングは現在数名のライダーがテスト使用中であり、今後の発売が楽しみなテクニクス独自のコーティングである。

タイヤセッティングの成功と失敗

レポート冒頭に記載の通りのタイヤセットであり、このタイヤチョイスと空気圧設定に関しては、開幕戦前に記事にしている。特にフロントタイヤは狙い通りの減衰効果と前記したナイトホークプレーティングの効果もあり、非常に満足いくものだった。

反面でリアタイヤに関しては課題が残る。
チョイスしたタイヤ空気圧の設定は全く問題はなかった。
レース前までに車両を保管する環境において、フロントタイヤには太陽が当たり非常に暖まった状態。
しかしリアタイヤには太陽が当たらず、非常に冷えた状態でレース前の空気圧設定をしてしまった。
これによりスタートに並びレースを走るにつれリヤタイヤの温度は上昇し、空気圧も上昇し走行中にリア周りの硬さと弾かれを強く感じた。
ゴール直後に空気圧を測ったところ、0,4から0,57まで上昇していた。

実はこの問題は1年前の大会でも似たようなことがあったのだが、今回は比較的気温が高かったことから、対策を怠ってしまった結果と言える。

オフシーズンの取り組みの成果

元々がマウンテンバイクのプロライダーと言うこともあり、マウンテンバイクで培ったライディング技術を応用したい。
マウンテンバイクのようにオートバイを扱いたいと願い、これまでオートバイに取り組んできた。
オフロードバイクでは常識であるニーグリップを多用せず、常にステップの上で前後のバランスをとってライディングをすると言うスタイルを貫いてきた。

しかし、コーナーの立ち上がりや低速時からの上りでの加速時に腕に頼って後輪のクラクションを稼ぐような乗り方をしていたため、腕上がり症状が頻発してきた。

数年前から対策としてステップを踏むと言うことを意識してきたのだが、このオフシーズンには、加速時の上半身と頭の位置をこれまでよりも前に持っていき、ステップを踏む事と同時に加速するバイクにステップで押してもらい、できる限り体のどこの筋肉も使わないような加速ができるよう取り組んできた。

練習やレースを見てくれる仲間や撮影した動画から、客観的に見てもこれは徐々にできるようになっており、今回のレース中にも意識することでセッティングと相まって、腕上がりを起こさずに走ることができた要因であると言える。

次戦に向けて

今シーズンを迎えるにあたり、内嶋のオートバイの活動は、これまでよりも活発化している。
プライベートコースの充実化やこのコースを使用したプライベートレッスンの実施により、多くのライダーにレッスンをすることができている。
そのライダーと開幕戦会場で会うことができ、お互いにポジティブにレースを迎えることができた事は大きなメリット。

そして今期はスポンサー募集を公開し、多くのスポンサー様に恵まれた。
レース結果も大切だが、その取り組みやフィードバックも含めたスポンサードはライダーとしてのモチベーションに大きく貢献していただいている。

次のレースに向けてもオフの取り組みを継続するように、無駄なく、効果的に体を使いライディングし、スピードアップを図りたい。
また、体調もしっかりと整え次回はパフォーマンスの全てを出し切れるよう努めたい。

僕のようなバックボーンのライダーは珍しいこともあり、レースを重ねるたびに応援していただける方が増えています。レース会場での直接的な応援、SNS等での応援は本当に力になります!

これからも自分らしく、徐々に徐々にベース、スピードを上げ、無理することなく、結果に結びつけられるよう取り組んで参ります。
この取り組みを少しでも多くの方に知っていただき、参考にしてもらえるような活動を継続していきたいと考えています。

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