JNCC2023 第2戦 広島テージャスランチ大会レースレポート

大会名:JNCC2023 第2戦  広島テージャスランチ 4月2日開催
成績:COMP-AA2 4位  総合:9位
公式LIVEリザルト
公式リザルト
BIKE:KTM250SXF Jon it.モディファイ
タイヤ
F :IRC VX30 90/90-21 チューブ(0.35kgf)
R :IRC GX20 140/80-18 ムース(0.18kgf相当)
リム:DID 軽
ウェアー:ROYAL
ハンドル:ISA テーパーハンドル
セットアップ&メンテナンス:Jon it.
フロントサスペンションTechnix ナイトホークプレーティング

パフォーマンスを出し切れなかった開幕戦から約1ヵ月。
この間も開幕前同様にスピードアップを意識した練習方法に取り組み、マシンはjon it.で腰上オーバーホールまで行い第2戦広島大会を迎えた。
プライベートコースで行う練習の基本メニューは30分ヒート練習を3ヒート。ラップタイマーを車両に取り付け、毎周回ベストタイムを出すつもりで自分をプッシュする練習方法を取り入れた。ルーティンワークにならぬよう、コースを時々変更する。
感覚的にもタイムからも徐々にスピードが上がっている。

また、この間に第三戦から規制の入るFIMタイヤのテストも実施し、GX20を空気圧0.21で走行したところタイムも良く、ベストタイムに近いタイムで走り続けられた。これに近いフィーリングとなる穴あけ加工したムースもテストを行い、木の根や丸太、ガレの難所でのグリップ感覚がさらに好印象だったため、路面が硬くガレ場もある広島大会でのGX20の使用を決めた。

iRCとサーロンのブーステント設営もある事から金曜日には会場入りし、スペシャライズドの電動アシストマウンテンバイクに乗りコースの下見を行った。予想通りの硬い路面とがれ場の組み合わせだ。
昨年以上に難易度が上がったボーナスラインの「ラスベガス」もしっかりとチェック。全体的に特別悩むような箇所は無く、AAライダー目線では難易度は低い。
この下見で走行イメージもできた。

大会前日となる土曜日にはiRCブースで装着タイヤやタイヤのセッティング等の相談に対するアドバイスを実施。また、今期活動スポンサーとなったベイシストオート様のライダーのみなさんとコースウォークを行い、注意すべきポイントなどでアドバイスをしながら、自分自身もレース中どこで何をすべきかの再確認ができた。

迎えたレース当日は気温も高く、朝からこまめな水分補給をしながら、まずはファンクラスのレースを見学と応援。ファンクラスのレース終了とともに電動アシストマウンテンバイクで約1周コースの最終チェックを終え、いよいよスタートラインに向かう。

レーススタート
程良い緊張感の中振り下ろされるスタートフラッグ。
エンジン始動のタイミングも良くスタート直後から5番手と幸先良い。しかし、スタート直後にフロントタイヤをパンクさせてしまい、硬い路面のコーナーでフロントのコントロールが効かない状態での走行を強いられる事に。
今回足回りの重量を軽くすることで軽快な走りとレース後半の体力や筋力の消耗を減らす狙いで、フロントタイヤに軽量なチューブを採用したのだが、空気圧セッティングも含め失敗と言える。フロントのコントロールが効かない影響もあり、ボーナスライン「ラスベガス」で狙ったラインからそれてしまい、2度の失敗をしてしまう。
ここで、2分以上のロスにより下位クラスにも抜かれて総合24位で1周目を終え、そのままピットインしフロントタイヤをホイールごと交換。これによりさらに2分のロスを加算してしまう。
ここまでロスを重ねると焦るよりも、どこまで順位を上げることができるかと言うことに意識を向け、ミスを少なくベストな走りをゴールまで続けることに集中した。

今回はテストも兼ねてダイナコで制作を始めたラップタイマーを装着して走行し、毎周回ラップタイムを把握することで、モチベーションの維持やペースの乱れが少なく走行することができた。また周回ごとに総合順位も上がった事で、ゴールまで集中が続き総合9位、AA2クラス4位までポジションを上げてレースを終えた。

FIMタイヤ「GX20」の採用
今大会はFIM規制が無いのだが、テストにおいてとても良い感触と実際にタイムが出ているということと以下の理由により使用を決めた
・広島特有の硬い路面ではブロック高はあまりポジティブに働くことが少ない
・GX20に柔らかいムースはガレ場(南の沢やV字谷後半のガレ登り等)で優位と判断
・タイヤ自体が軽量かつ穴開けムースは1500gとトータルで圧倒的軽量化(開幕仕様比2000g減)が達成でき、体感で軽快であること
・硬質なブロックは減りが少なく、レース後半までフィーリングが大きく変わらずペースを刻みやすいと予想

結論としては正解であったと感じている。
ネガティブとしては硬い路面のフラットコーナー出口での加速時、ムースが柔らかい影響でタイヤのヨレによる横滑りを感じたが、ガレ場での圧倒的走破力と天秤にかければ、ネガよりもポジティブの方が上回ると感じる。もちろんもう少しだけ硬めにムースをセッティングすれば両場面においてポジティブを残すことも期待はできるが。

ラップタイマーの装着による影響
内嶋自身が昔から当たり前のように練習ではラップタイムを把握しながら走行するのだが、今回は自身が製作するラップタイマーの使用が実戦においてどのような影響があるのか。
トラブルや使用感のテストも兼ねて装着をした。
1周目のパンクとタイヤ交換により、AAライダーとのバトルによるモチベーションが得られない中、ラップタイマーにより毎周回自身のタイムを把握することができ、常に16分後半から17分前半の狭い範囲でペースを刻めていることを確認でき、16分台で走り続けたいというモチベーションも生まれた。
JNCCではクラス順位と前走者とのタイム差は周回ごとにコントロールラインに置かれるモニターでライダー自身が確認できるが、ラップタイムはリアルタイムには知ることができないため、今回これを知ることによりさらにレースが楽しく、苦しい状況からもクレバーに展開できたと言える。
ちなみにこのラップタイマー販売も行っています

スポンサーチームとの交流
今季内嶋の個人スポンサーとなる「ベイシストオート」からは多くのライダーがコンプクラスに参戦。
前日のコースウォークや夜の食事での交流もあり、同じレースを走る中でメンバーと会った際に声かけをする。実はこれでこちらがパワーをもらえ、ペースアップの要因にもなった。
多くの技量や速度の違うライダーが混在するJNCCは、レース中に仲間に会うことも一つの楽しみでもある。

次戦に向けて
第3戦は5月14日広島県の芸北国際スキー場
FIMタイヤ規制となる大会だが、今回実戦使用したことは大きい。
路面ごとの適正な空気圧やムースの硬さも徐々にイメージができ、天候や路面状況によりそれほど悩まず合わせられそうだ。
もちろんレースまでの間はGX20であらゆる空気圧やムースの硬さで練習し、さらに突き詰めていく予定。
またこれから暑くなりフィジカル的にハードなレースとなることも予想されるため、練習の他にランニングによる基礎体力と下半身強化を行い、次戦はトラブルや大きなミス無くベストリザルトを目指したい。

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